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池袋キャンパスにおいて、秋季人権週間プログラム講演会『これってセクハラ?!どうしたらいいの?』を開催しました。講演会の様子は新座キャンパスでも同時中継されました。

日本労働弁護団女性労働プロジェクトチームのリーダー長谷川悠美氏と上田貴子氏に、何がセクハラやマタハラにあたるのか、アルバイト先や就職活動中、職場でセクハラやマタハラを受けたらどうしたら良いのか、男女ともに働きやすい職場環境を作っていくために何ができるのかについての講演を開催しました。

講演の中では参加者の方々にもアルバイト先や就職活動中のセクハラについてのロールプレイに参加していただき、セリフを通してセクハラの実態を学ぶ機会となりました。


2018年11月26日(月) 18:30-20:30


立教大学 池袋キャンパス 8号館1階 8101教室
(中継会場) 新座キャンパス 8号館地下 N8B1教室


長谷川 悠美 氏
(日本労働弁護団女性労働プロジェクトチームリーダー、立教大学法務研究科修了)
上田 貴子 氏
(日本労働弁護団女性労働プロジェクトチーム、立教大学社会学部卒業)



本学学生、教職員、一般
池袋24名、新座1名 合計25名




“セクハラ(セクシュアル・ハラスメント)”は、「性的な嫌がらせ」という意味である。自分が嫌なのに、性的な言葉とか行動をされるということがセクハラに当たる。セクハラは職場や学校など密接な社会関係を背景に、密な人間関係があるから断りづらいという状況で、性的な嫌がらせが行われている。

今回は「職場(アルバイト先)におけるセクハラ」「就活中のセクハラ」「妊娠・育児・介護中のマタハラ」の3つのセクハラについて、参加者によるロールプレイと事例を通して、セクハラとは何か、実際遭ったらどうしたらいいのか、自分の身の守り方など学ぶ機会となった。

「職場におけるセクハラ」は、性的な冗談、からかい、食事やデートへの執拗な誘い、性的な関係を強要する、体に触る、わいせつなポスターを社内に貼るといった性的な言動の他に、「男だから」「女だから」という発言や、女性だけにお茶くみや掃除をさせる等の性別役割分担に基づく性的な言動も含まれる。また、異性だけでなく同性に対する行為も対象となり、オフィス内だけでなく職務の延長と考えられる場所での言動も含まれる。この「職場におけるセクハラ」は特に法律上規定されていて、使用者・会社に対し、セクハラが起きる前の事前措置(セクハラに対する方針の明確化・周知・啓発、相談に対応する窓口の整備)、起きた後の事後措置(事実関係について正確な確認・調査、加害者に対する懲戒処分、被害者のメンタルケア、相談対応)、 これと合わせて再発防止・プライバシーの保護のための措置・不利益防止措置することを義務付けており、これらの措置を講じなかった場合、会社は助言指導もしくは勧告を受け、さらに勧告に従わなかった場合は公表される。

セクハラは「人格権」と「自己決定権」という憲法で保障された根源的な権利を侵害する悪質な行為である。性的な言動をされて自分が嫌だったら「嫌だ」とはっきり言うことが憲法上の権利である。セクハラ被害者に対して、嫌だったら嫌だと言えばいいではないか、その場で叫んで抵抗したらいいではないかと安易に思われるが、実は、そう簡単に抵抗したり大声を出したり助けを求めたりできないものである。被害者は内心で著しい不快感や嫌悪感を抱きながらも、職場の人間関係の悪化、不利益を懸念して、加害者への抗議や抵抗、会社への被害の申告を差し控えたり、躊躇したりすることが少なくない。人間関係を背景に行われているため、矛盾するともとれるような行動をとってしまうことがあり、抵抗がなかったとしても安易に同意があったと考えてはならない。被害者自身も自分を責めることなく、まずは嫌なことは嫌だと言って自分を大切にすること、そして会社のセクハラ窓口や信頼できる人に相談するということが大切である。

近年、学生が被害に遭い問題となっているのが「就活中のセクハラ」である。面接官が私的な目的で就活生に連絡し、面接官と就活生という明らかな上下関係を利用して、個人的な面会や交際を強要したり、リクルーター制度をとっている会社やOB訪問などでも、採用活動の一環として社外で会う時にセクハラが起こっている。不必要に夜遅い時間や急に呼び出されるなど、嫌だなと感じたらはっきりと断る、そしてあきらめず自分を大切にすることが大切である。何かあったら、学校のキャリアセンター,人権・ハラスメント対策センターや、会社の就活生向けのセクハラ相談窓口、その他各都道府県労働局の雇用環境均等部の相談窓口など、信頼できる人に相談してほしい。

この他にも妊娠、出産、育児、介護などの家庭的責任を負う人の制度利用や、そういった状態に対して嫌がらせや不利益取り扱いをすること(いわゆる「マタハラ」)も近年大きな問題となっている。均等法で、これらの妊娠、出産等を理由とする不利益取り扱いは禁止されており、事業主に対し妊娠、出産、育児、介護ハラスメント防止措置義務が課されることになり、これに加えてマタハラ指針、育介指針というハラスメントの原因や背景となる要因を解消するための措置を企業に課している。妊娠、出産、育児、介護の制度というのは、誰もが家庭的責任を負いながら仕事を続けるための権利、法律上の権利であり、社会で共通認識を持つ必要がある。職場での育児などの制度への知識、理解が必要で、制度を利用させることやハラスメントを防止する措置をとることは事業主の義務である。このような「マタハラ」についても会社の窓口にまず相談することが非常に重要で、その他では、都道府県労働局の雇用環境均等部が対応して、紛争解決援助や調停といった手段をとることができる。労働組合や弁護士に相談する方法もある。

セクハラに遭ってしまったらすぐに相談すること。心身に不調を感じたら、無理せずすぐに専門家に相談すべきである。そしてセクハラに合わないように自分を守ることが大切である。





・これから社会人になる上で役に立つ考え方が沢山ありました。周りの友人にも話したいと思います。
・セクハラの定義、対策を知るだけでなく、就活時に役立つ方法、情報(女性の活躍「見える化」サイトなど)も知ることができたので目的を果たすことができた。自分が被害に遭わないようにする、遭ってしまった時に対処する術だけでなく、誰もが加害者になり得ることを改めて認識したので、「人が嫌がること、自分がされてイヤなことは他人にしない」という当たり前なことに気を配る必要があると再確認する良い機会になった。
・女性へのハラスメント視点が多かったので、男女にとらわれない視点も取り上げて頂けると良かったなと感じました。中小企業よりも大企業の方がハラスメントは顕在化しているのでは?
・自分もセクハラ加害者にならないように気を付けようと思った。被害者は、自分のことを責めがちだ、ということを知ったので、もし周りの人が困っていたら、フォローしたいと思った。友人は働く20代中盤女性が多く、セクハラ被害、悩みもよくきく。深刻だと思う。
・本学の修了生・卒業生に講師をお願いできたのは、親しみ易さの点でよかったと思います。
・ロールプレイを間にはさみ、丁寧でわかり易い内容でした。ありがとうございました。

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長谷川 悠美氏

 

上田 貴子氏​

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会場の様子