2022年6月16日(木)SPIRITのInternet Explorerサポート終了について
2022年6月16日にMicrosoft社によるInternet Explorerのサポートが終了しました。 それに伴い、SPIRITにおけるInternet Explorerのサポートも終了します。 これまでInternet Explorerを用いてSPIRITを閲覧されていた方は、Google Chrome、Microsoft Edge、Firefox等他のブラウザをご利用ください。
日頃より、保護者のみなさまには、本学の教育のために多大なるご支援とご理解をいただき、心より感謝申し上げます。 新型コロナウイルス感染症が引き起こす諸問題はまだまだ予断を許しませんが、今年度はそれが徐々に解消され、アフターコロナの時代に入っていくことが予想されます。コロナ禍は私たちに深刻で厳しい経験を与えましたが、他方で、その中から新しい社会の動きが生まれ始めています。それは、一つには、オンライン会議の普及に見られるような社会の一層の情報科学化であり、もう一つは、地方への転入の増大やライフワークバランスの見直しなど、持続可能な社会への転換の加速です。本学部は、こうした新しい社会のあり方にしっかりと向き合い、それに応答しながら、リベラルアーツの本道を進んでいく所存です。
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立教大学はリベラルアーツ(Liberal Arts)を大切にする大学です。リベラルアーツとは、人間が人間的に生きるために知るべき知識のことです。文学部の英語で“College of Arts”と表記します。"Art"とは、人間とその作り出したものを意味します。つまり、立教大学文学部は、私たちが「いかに生きるべきか」を、人間の本質を探究することで会得しようとする学部なのです。
文学部が追求するのは、人生と社会の根本的な指針となるような教養です。文学部の提供する思想、文学、歴史、文化についての「学問的知識(エピステーメ)」は、「人間は、どのような存在であり、何をなしてきて、何をなすべきなのか」に関する深い「知恵(ソピアー)」を培い、不安定な現代社会においても一生、学んだ人に伴走し続け、いついかなる時にも判断を支えてくれる実践的な「思慮(フロネーシス)」となってくれるでしょう。学生の皆さんには、人々に揺らがぬ方向性を示し、時代を先導する人になっていただきたいと思います。
文学部には、キリスト教学、英米文学、ドイツ文学、フランス文学、日本文学、文芸・思想、世界史学、日本史学、超域文化学、そして教育学の各学科・専修が存在します。それぞれの学問領域を代表する優秀な教授陣が、教育を担当しております。私は、文学部教員の研究力と教育力には大きな自信を持っております。
文学部のカリキュラムは、学科・専修の枠を超えたさまざまな分野の履修が可能なようにつくられています。多様な教員との交流を持ち、ともに真理を追求していただきたいと思います。学生の皆さんには、文学部の知的リソースを、4年間フルに活用されることを期待しています。
2021年度は、ひきつづきコロナ禍の影響を受けた1年でした。国際間の移動がままならない中、留学実現の道を探り力強く海外へ出発した学生、熟慮の末、留学せずにキャンパスで学ぶ決断をした学生、どの学生の決断も保護者の皆様との対話、支えがあってこそではありますが、それぞれに自身の決断に値する学びと経験を積み上げています。どの学年の学生にも、これまでにない葛藤も苦労もありましたが、それを価値ある経験に変えていく学生の姿を頼もしく思ってもおります。
コロナ、災害、国際情勢と日々様々なニュースが流れ、その時々、クローズアップされるニュースに私たちは注目します。大変な現実をなんとかしたいという思いを持つと同時に、ほかにもたくさんの事象があることを心に留め、私たちの生きる世界が多様で複雑であることに目を配りながら、自身の専門性に立脚した生き方を模索し、社会実装についても考えていくのが本学部です。「コミュニケーション」、「通訳・翻訳」、「言語」、「グローバル研究」の4つの学問領域において、世界の様々な地域をフィールドとして研究を積み重ねている教員、スタッフが、学生の学びを支えます。
1年次は本学部の4つの学問領域を広く見渡すとともに、アカデミック・スキルズと、協働する力を身に付けます。4年間を通じて、専門領域の知識を獲得し、理解を深めることに加えて、異文化コミュニケーションというキーワードでつながる、実践を重視した科目を履修し、思考する力、構想する力、協働する力、行動する力を育てます。「海外留学研修」(原則全員参加)、「海外フィールド・スタディ」、「国内フィールド・スタディ」「海外インターンシップ」「サービスラーニング」などの科目群で、多文化が混在する社会の体験を考察に結びつけたり、地域の外国人市民向けの日本語学習支援、外国人生徒への学習支援を行ったり、小中学生に英語を通して文化の多様性を体験する機会を提供し、地域の多文化共生へ貢献したりしていきます。「Dual Language Pathway」では、英語と日本語で専門を学び、両言語で活躍できる力を身に付けます。 専門知識の獲得と領域横断的な学び、実践を繰り返すことで、よく見て、考え、構想し、行動する人材の育成を目指す本学部のカリキュラムは、学生たちが専門性と広い視野を持って生きる力、自身が選択した世界で自信をもって活躍する力となります。
保護者の皆さまには、今年度も、学生たち、そして本学部をご支援くださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
保護者のみなさまには、日頃より本学の教育のためにご支援をいただき、心より感謝申し上げます。
2020年度、2021年度と、新型コロナウイルス感染症の拡大により、ご子息ご息女も受験への取り組み、あるいは大学生活のなかで、大きな不安とともに過ごされたことと思います。大学もこれまで経験したことのない事態の中、状況の変化に応じてオンラインの講義、対面での講義を組み合わせながら、制約の中でできるかぎり質の高い教育活動を継続する努力をしてまいりました。このような経験を通じて、対面授業の価値を改めて確認することができた一方、オンラインの授業のメリットもわかってまいりました。いま経済学部では、感染防止に最大の配慮を払いながら、対面での授業とオンラインでの授業それぞれの強みを活かした新しい教育システムを構築でするための準備を進めております。また、今後とも、学生のみなさんが授業だけでなく課外活動も含めた大学生活をより充実したものにできるよう、支援をしてまいります。
このコロナ禍は経済学にも大きな課題を投げかけました。人が豊かに暮らすためには何が必要なのかといった根源的な問いはもちろん、感染を広げずに経済活動を継続するにはどうしたらいいのか、倒産や失業で苦しんでいる人たちへの支援をどのようにするべきなのか、多額の財政支援の資金をどう調達するのか、国際的な移動が制限される中で他国との協調をどのように進展させればいいのか、等々さまざまな問題が私たちの眼前にあります。どれをとっても直ちに答えを出すことのできる簡単な問題ではありませんが、私たちは研究者としてこれらの課題に立ち向かうとともに、この先の社会で指導的役割を担うはずである学生のみなさんの成長を手助けする決意を新たにしています。
立教大学経済学部は、1907年に設立された商科を前身とする110年以上の歴史を有しています。以来、その時々の社会の抱える課題に応えるため、新たな学科を作り、カリキュラム改革を行い、教育方法を改善し、多くの優秀な卒業生を社会に送り出してまいりました。これからも入学して本当に良かったと思える学部であり続けるよう、教育プログラムの一層の充実に努めてまいります。保護者の皆様におかれましても、立教大学経済学部の教育にご理解いただき、ご協力下さいますよう、お願い申し上げます。
2年前に始まった新型コロナウイルスの感染拡大は、我々の日常を大きく変えましたが、キャンパスでの学びや体験の方法にも大きな変化をもたらしました。オンラインでの学びの場の提供も普通のこととなり、対面とオンラインの有効な組み合わせを学生と共に検討を行い、実践してきたのが2021年度になります。このオンラインでの授業にあたっては、教員職員はもちろん、先輩学生も一緒になり、様々なことを想定しながら、準備を進め、成果を挙げてきたと考えています。経営学部が大切にしている教職員と学生が一体となって学びの場を作り上げるという思いが、ここでしっかりと発揮されました。
Z世代やデジタルネイティブと呼ばれるいまの学生は、我々の世代よりはるかに柔軟に対応でき、また様々なアイデアを次々と出してくれています。恒例の1年生を迎え入れるウエルカムキャンプでの工夫、正課や正課外での活動での新たなチャレンジも進みました。2022年度は、これまでの2年間の経験をもとに、対面とオンラインを有機的に組み合わせたカリキュラム展開となります。これまでの代替としてのオンラインではなく、対面と組みまわせて、よりよい学びの場としてのオンラインの積極的な活用を行っていきます。今回の新型コロナの影響は、いまの社会を見直す大きな機会となるでしょう。その新たな動きのなかで、経営学部を共に支えてくれているいまの学生たちが、今後の主役として活躍してくれると確信しています。そのため、我々立教大学経営学部は、だれもが、一緒に、成長できる、世界と未来と繋がる学びの場をきちんと提供しなければならないと強く認識しています。
さまざまな価値観や考え方を持った人がいます。さまざまな環境の下で生活を強いられる人がいます。このことを意識しながら、常に変化に対応し、新たな時代の理想を追い求めていく力と勇気が必要となります。大学は、真理を探究し、よりよい社会の構築のため、考え続け、学びの場の提供を続けなければなりません。経営学部としても、教職員一同が、学生と一緒に、そのための努力を継続いたします。保護者のみなさまにおかれましても、引き続き、ご理解、ご支援のほど賜りたくよろしくお願い申し上げます。
立教大学理学部は、数学科、物理学科、化学科、生命理学科から構成され、それぞれの分野における体系を身に着けていただくことを使命としています。これらの体系は、科学者、技術者として巣立っていく方には無論のこと、今後社会の様々な分野で道を切り開いていく皆様に必須となる素養です。
これまでもそうでしたが、今後日本が国際社会に貢献していく上では、さまざまな分野で活躍する人材の理学に関する教育レベルの高さが武器となると思われます。また今後日本が直面することになる様々な問題、たとえば激甚な自然災害への備えや、持続的エネルギー社会への変身等に対処するには、理学の基礎を体系として身につけたけた人材が必須です。
理学部では、今後様々な分野で活躍いただける理学の素養を備えた人材の育成を目指しています。理学部、理学研究科における研究の営みは、数理を含めた自然界の様々な謎を解明するため、仮説を設定し、それに基づいて論理を展開し、それを観測・実験で検証し、それをもとに仮説を再設定する、というサイクルを基本とします。このようにして真理に迫る方法論は科学と呼ばれ、これは殊の外自然現象の本質の解明と相性がよく、自然科学は人類の文化として発展してきました。さらに、この方法論は、理学部が標榜する「課題解決能力を持った人材の育成」にも、これまた極めて相性がよいものです。
理学部では、最終学年において自ら課題を設定していただき、教員のマンツーマンの指導により自らのアイデアでそれを解決していく、すなわち科学の方法論を自ら実践していただく「卒業研究」をカリキュラムに組み込んでいます。それを通じて、「自ら課題を見出し、創意工夫によりそれを解決していく」能力を待った人材の育成を目指しています。
保護者の皆様におかれましては、立教大学理学部に引き続きご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
社会学は、個人と個人の関係から集団、組織、地域社会、国民国家、グローバルな市場にいたるまで、身近な社会的場面からマクロな世界までを対象にしてきました。グローバル化の進展のなかで変化する社会に対応するうえで、人の生活場面からグローバルな社会における事項まで分析、説明してきた社会学はこれまで以上に重要になっています。2020年度に新型コロナウィルスが蔓延して、私たちの生活は大きく変化しました。感染拡大防止のため、大学ではオンライン授業が広く導入されて、その問題や可能性について検討されることになりました。通信環境が整えばオンラインで繋がり、学習の機会を構築できますし、ICT環境の進展が海外へのチャンネルを拡げる推進力になり得ます。本年度の授業は、オンラインの在り方を学習してきたうえで、コロナ禍以前のように対面でのコミュニケーションが中心になる予定です。社会学部の特徴である少人数の演習やフィールドワークの実施なども、活発な展開を目指しています。
社会学部は社会学を基盤としたカリキュラムで4年間の学習体系ができており,<社会><文化><メディア>という3つのキーワードを掲げた学科から構成されています。3学科があつかうテーマは、明確にわかれているのではなく、部分的に重なり相互に連関しています。そのため、導入期から形成期にかけての基本的な科目群は、3学科の学生が混合する学部共通科目として位置づけています。社会学部の学生は、社会に関する基本的な見方を学び、社会問題の発見・分析・提言の能力を身につけていくことが期待されます。それぞれの学科での専門科目を学習しながら、さまざまな対象に向き合い、多様なアプローチを学びます。立教大学の社会学部は歴史と伝統があるだけでなく、豊富な人材が揃っているため、学生にとっては各自の関心領域にもとづき学習体系を築くことが可能です。本学部での学びを、今後の人生に活かしていけますよう願っております。
保護者の皆さまには、ご理解、ご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
立教大学法学部では、「人のために法はある」という言葉を重んじています。戦争や大災害は、人間の無力さを突きつけるかのようです。しかしどんな危機に直面しても、個人や国家に何ができるか、小さな声でも何を守らなければならないかをルールとして共有し、実現してこなければ、人間社会は存続・発展してこられませんでした。法学と政治学はどんな時代にも人のための知であり、よりよい世界・社会をつくり出す使命をもっています。
2020年に吹き荒れた新型コロナウィルスの猛威によって、若い皆さんとご家族も様々な困難に出会われたかもしれません。困難を乗り越えて入学を果たされた新立教生の皆さんは、大学生活に一層の期待の思いを膨らませておられることと思います。立教大学と法学部では、皆さんの学修の機会と質を守るために全力で取り組んでいます。法学部では専任教員が主体となってオンライン授業支援ワーキング・グループを組織し、きめ細かい授業支援ができるよう活動しています。キャリア支援担当の教員・スタッフも、対面とオンラインで時間をかけて学生の相談に応じています。
立教大学法学部は、「法律・政治の技術的知識をこえた平和と秩序の叡智をそなえた『人間』を育てる」という創立の理念に基づき,真に学問的水準の高い教員による法学・政治学の教育を行っています。法学科では法曹コースを導入し、弁護士、裁判官、検事の道への志に応えます。また国際ビジネス法学科では2022年4月より英語だけで学位を取得できるグローバル・コースを開設するなど、グローバル化に対応して英語による専門教育を充実しています。政治学科では思想から日本、アジア、米、欧、国際関係の政治、環境問題まで幅広く学びます。3学科の科目は相互に履修することができ、民間・公務の両分野で活躍する人材を数多く輩出しています。
観光の学びは、学生一人一人が旅の経験を積み重ね、自らの問いを立てる道のりにあります。観光学部教員は授業や演習をとおして学びの行程に寄り添い、問いを意義あるものにすべく手助けをしています。観光学部生の旅が「見るのではなく観察する」、「聞くのではなく聴き取る」旅へと発展することを、私たちはよく知っています。このような旅のことを、大学では現地調査またはフィールドワークと呼びます。
現地調査をとおして、観光の仕組みを支える人びとや観光が行われる場所と対話するためには、専門的な知識を基軸に、日々幅広い知見を獲得し活用することが望まれます。たとえば100分間の授業は時間割の1コマに過ぎませんが、授業で提示される観光学の考え方や用語の背後に、どれほど膨大な知の連なりがあるか想像力を働かせてほしいと思います。その稜線を日が暮れるまで好きなだけ歩き回れることは、本当に羨ましいことです。
立教大学観光学部は、日本の4年制大学で最も長い観光教育の歴史をもち、日本の観光教育を牽引してきました。卒業生が国内外で広く活躍していることはもとより、近年には多くの自治体や企業が観光分野に進出し、観光の学びの裾野は現代社会の隅々に広がってきました。パンデミックの暗雲の下から、観光に象徴される人の移動と交流に復活の兆しが見えはじめた今、浮き彫りになった観光をめぐる諸問題を検証し、ポストコロナ時代に向けた新しい観光のかたちを考えることは喫緊の課題となっています。
この2年余り、大学の授業や学外活動にさまざまな制限が生じたことによって、ご心配をおかけしておりますが、コロナ禍の収束と自由に往来できる世界の平和を祈りつつ、保護者の皆様には本学部の教育にご理解を賜り、一生懸命に学ぶ学生を温かく見守って下さいますよう、心よりお願い申し上げる次第です。
保護者のみなさまには、日頃より、本学および本学部の教育のために、ご支援とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。
コミュニティ福祉学部は、立教大学の伝統のもとに、福祉社会の構築に寄与する人材の育成を目指し、1998年に開設されました。当初は1学科体制でしたが、福祉を取り巻く時代のニーズに応えるために、2006年には「コミュニティ政策学科」を、2008年には「スポーツウエルネス学科」を新設し、より学際的で豊富なカリキュラムを展開できる学部として発展してまいりました。実にさまざまな領域の第一線で活躍する多くの卒業生が、在学生にとって社会人のモデルとなる存在となっています。
2022年度は、創設から25年を迎える記念の年となります。創設以来一貫して掲げてきた「いのちの尊厳のために」という学部理念にのっとり、2022年度も、学生のみなさまひとりひとりの尊厳を学部教育の中心に据え、それぞれの願いや希望を実現していけるよう、共に歩んでまいります。
また、本学部は、2023年4月よりさらに時代の要請に応えていくために、新学部の設置と現在の学部の再編を構想しています。まず、スポーツウエルネス学科を改組し、スポーツウエルネス学部を設置します。
同時に、コミュニティ福祉学部も更に魅力ある教育内容の提供とキャリア形成の支援を強化していきます。福祉学科は、社会福祉士の養成教育を一層充実させるとともに、福祉・保健・医療の連携の要となるチームリーダーとして活躍するソーシャルワーカー、福祉系公務員、ビジネスや民間組織で社会課題の解決に寄与する人材の育成に向けて、魅力ある新カリキュラムを準備しています。
コミュニティ政策学科は、「政策学専修」と「コミュニティ学専修」の2専修制体制となります。「政策学専修」では、国内外の諸問題を幅広く取り上げ、市民参加による政策立案とその実行を通じて、地域を支える公共人材を育成します。「コミュニティ学専修」は、地域にある生活問題の解決のために、コミュニティの実態調査や地域と協働した実践を通じて、共生社会の形成に貢献できる人材を育成します。
このような新たな取り組みは、在学生にとっても、より充実した学びとキャリア支援の強化につながるものです。
新型コロナウイルス感染症が未だ収束しない状況にありますが、万全の感染予防対策を講じながら、豊かな学びを提供するとともに、学生相互の交流、学生と教職員との交流を深めていけるよう、全力で、最善の努力を図ってまいる所存です。保護者の皆様におかれましては、引き続きご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
現代心理学部は、人間の心と身体に関する伝統的な学問領域の一つである心理学科と新たな学問領域を展開する映像身体学科とからなります。
近年の科学研究や技術の進歩には目を見張るものがあります。人工知能研究は着実に進展し、また、iPS細胞研究は人間存在の根源とも言える脳神経組織の再現を可能にしました。さらに、IT技術やSNSの普及により、人間の社会的関係性は量質ともに大きく変化しました。このような進歩や変化は、「人間」とは何か、「心」とは何か、「身体」は何をなしうるのか、といった古くから続く問いに対する新たな展開を要請しています。
現代心理学部は、このような要請から2006年に誕生しました。心理学科は、2019年に創設70周年を迎えた日本でも有数の歴史と伝統を誇る学科です。本学科は、認知、発達、社会、臨床といった心理学のほぼ全領域をカバーし、科学的な方法論に基づく研究と教育が行われています。また、2018年度からは、公認心理師の受験が可能なカリキュラムも展開されています。映像身体学科は、本学部の創設と同時にできた新しい学科です。本学科は、映像と身体に関する多彩な表現分野についての分析や総合をおこない、また映画、演劇、舞踊などの制作や実践を通して批判と創造に満ちた心の形成を目指しています。
一昨年に発生した新型コロナウイルスによるパンデミックは、それまでの人類の生き方に多くの問題を投げかけています。大学での学びは、こうした意味でも、人間の生き方や社会の在り方について考えることを本質的に含んでいます。
新型コロナウイルス感染症は未だ予断を許しませんが、今年度も、万全の感染予防対策を行ったうえで、可能な限りキャンパス内で対面形式での学びを展開いたします。緑あふれる新座キャンパスで、ご子息、ご息女が豊かな学生生活を謳歌されることを切に願っております。
保護者の皆様には、益々のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
保護者の皆様には、日頃より本学の教育のために多大なるご理解とご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
グローバル化の進展により、これからの世界はますます複雑化していきます。人や情報が国境を越えて簡単に移動できる世界、そのような世界の様々な課題に向き合い、リーダーシップをもって解決していくことができる人材を育成するために、グローバル・リベラルアーツ・プログラムは、2017年4月に発足しました。
文化・宗教・政治・経済などいくつもの層が重なり合って生じている課題を解決するためには何が必要なのか、私たちは常に考えています。グローバル・リベラルアーツ・プログラムで4年間を過ごした学生が、1つの考え方や専門領域にとどまらず、幅広く国際的な視野を持ち、さらに、多様な背景の人々の中でリーダーシップを発揮する力を身につけることができるよう、プログラムの内容の開発・改善に取り組んでいます。
2020年春からまん延している新型コロナウイルス感染症の問題を挙げるまでもなく、今、世界中が目に見えない混乱の中にあります。グローバル・リベラルアーツ・プログラムは、どのような状況にあっても、プログラムに携わる教育、職員一同、学生とともにこの先進的なプログラムの発展に努めてまいります。常に未来を視野に入れ、今後も発展を続けるグローバル・リベラルアーツ・プログラムにご期待いただくとともに、保護者の皆様におかれましては、引き続き、ご理解、ご支援のほど賜りたくよろしくお願い申し上げます。
立教大学は教育目標として「専門性に立つ教養人の育成」を掲げています。学生は、自分の所属する学部で学ぶ専門科目だけでなく、全学共通カリキュラム運営センターが提供する「全学共通科目」を4年間かけて履修することになっています。そうすることで、専門に偏らない教養を身につけることができます。
「全学共通科目」には、言語系科目と総合系科目があります。言語系科目は言語A(英語)と言語B(初習言語)の2言語を1年次必修で学びます。英語では、アカデミックな英語の読解力を伸ばすだけでなく、ディスカッションやディベートの授業で英語による発信力も養います。言語Bは、ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語、朝鮮語、ロシア語(理・経営・コミ福(福祉)を除く)、日本語(留学生のみ)から選択します。必修科目としては1年次のみですが、2年次以降もレベル別の自由科目を履修して学習を継続できます。
総合系科目は「学びの精神」「多彩な学び」「スポーツ実習」の科目群で構成されており、導入期は主に「学びの精神」、形成期と完成期には「多彩な学び」科目群から学生が選択します。学際的な科目を学ぶことで、広い視野を持てるように教育をしています。
立教大学には学部横断的な「グローバル教養副専攻」が設置されています。Arts & Science Course、Language & Culture Course、Discipline Courseの3つのコースがあり、日本語で学ぶ科目のほかに、外国語で学ぶ科目や海外体験を履修すると、卒業時に「グローバル教養副専攻」の修了証を受け取ることができます。これによりグローバル化の時代にふさわしい教養や広い視野、応用力を身につけることができます。
このように立教大学は、それぞれの学部に限定されない教育に取り組んでおり、「専門性に立つグローバル教養人」の育成を目指して、すべての学生を応援しています。