モナシュ大学の授業
一つの科目につき、主にlectureと呼ばれる講義と、tutorialと呼ばれる少人数の授業の二つがセットになっている。Lectureでは教授が一方的に授業を進め、tutorialでは学生同士の意見交換をメインに授業が進められる。
例:前期に履修していた授業
- 1. Contemporary Japan(lecture:1h, tutorial:1h)
- 近代日本の文化、教育、経済、政治、宗教、社会問題などの分野から、海外視点で日本社会への理解を深めることを目的とする。Tutorialでは、講義容や課題図書をもとに、少人数でのdiscussionを行う。課題は、授業の内容に対するBlogへの書き込みが三つと、Essayが一つ、quizが3回、そして学期末テストがある。
- 2. Academic Writing(lecture:1h, tutorial:1.5h)
- 「大学で求められる、研究とは何か」という点に対して、学術論文とメディアテキストにおける表現方法の違いや、Academic researchを行う上で効果的なwriting skillを理解することを目的とする。Tutorialでは初見のテキストが配られ、その文章の特徴について、グループごとに意見をまとめる。課題は、Essayが三つと、quizが一回ある。
- 3. Media and Culture (lecture:1h, tutorial:2h)
- 特定の議題(ジェンダー、サブカルチャー、ナショナリズムなど)におけるメディア表現と社会に対するメディアの影響を学ぶことを目的とする。Tutorialでは、学生によるテーマごとのプレゼンテーション、講義内容に対して具体例を挙げていく作業をグループに分かれて行う。課題は、weekly quiz、個人プレゼンテーション、三つのEssayがある
- 4. Chinese introductory1(lecture:1h, tutorial:1h, seminar:1h, laboratory:1h, work shop:1h)
- 基礎的な中国語の文法や語彙を習得することを目的とする。モナシュ大学の言語教育は、オーストラリアの大学の中でもとくに有名であり、実践的な言語能力の習得に力を入れている。そのため、一週間を通して、授業が5回、lecture, tutorial, seminar, laboratory, work shopと呼ばれるクラスがある。(講義:lecture, seminar, 会話:tutorial, 漢字:work shop, コンピューターシュミレーション:laboratory)課題は、weekly quiz、vocabulary testが三回、oral presentationが二回、listening testが二回、culture quizが三回、lecture testが一回、そして学期末テストがある。
授業や生活で苦労していたこと
1 英語の4技能(Reading, Listening, Writing, Speaking)
英語の4技能(Reading, Listening, Writing, Speaking)友達を作るとき、カフェで何かを注文するとき、授業を受けているとき、留学が始まってから、何度も言語の壁にぶつかった。はじめのころは、予習のReading、講義中のListening、課題のwriting、話し合いのspeaking、その4技能すべてが未熟だったため、授業の進め方や内容についていくのにとても苦労した。特に最初のセメスターは、レクチャーが終わるたびに教授の元へ授業の内容について質問しにいったり、クラスメートから情報を共有してもらったりすることで、乗り越えた。留学中のフリータイムに、YouTubeやNetflixで、日本文化を英語で紹介している動画や英語のドラマを観るのも、友人との日常会話に使えるような単語が学ぶことができ、効果的だった。
2 Time management
大学がはじまると、授業の予習・復習・課題だけでなく、クラブ活動や寮のイベント、友達との遊び、家事など、様々な要素を効率的にこなす必要がある。留学中は、「やらなければいけないこと」「やりたいこと」が降り積もっていくことにストレスを感じないよう、「あした絶対にしなくてはいけないこと」を、前日にメモ書きするようにしていた。
モナシュ大学や学生の様子
私が通っていたClaytonキャンパスは、講義室以外にも、図書館、礼拝堂、スポーツジム(コート)、食堂、カフェ、レストラン、病院、薬局、スーパー、寮、が併設されていた。特に平日は、図書館とスーパーが夜遅く(11時―12時頃)まで空いているため、とても便利だった。また、キャンパス内の食堂では、Fish and chips, hamburger, sandwichから、お寿司、中華料理、インド料理、マレーシア料理、メキシカン料理まで、幅広い種類の料理が揃えられていた。CBDからは電車とバスで一時間。キャンパスの外にはマックがある。近くの大きなショッピングモール(Chadstone shopping mall)までは、キャンパス内の停車場から20分ほどバスに乗る。
モナシュ大学は、交換留学生(Exchange student)や外国人学生(International student)も多く、キャンパス内はいつも国籍豊かな学生でにぎわっていた。日本人学生はほぼいないが、日本語を学んでいる(学んだことのある)現地の学生はたくさんいた。休日に、大学の図書館で自主勉強をする学生も多く、学生が勉強に取り組みやすい環境が整っている。
生活の様子
平日の朝は九時ごろに起きて、活動を始め、夜はだいたい2時頃に就寝していた。授業は、月曜から金曜まで、一日に一コマから四コマあった。土日は休み。
フリータイムの過ごし方
平日は、基本的に授業の予習・課題をメインに過ごしていた。それ以外では、寮や日本クラブのイベントに参加することや、週末に友人とMelbourne CBD(市街地)へ出かけることが多かった。
1ヶ月の生活費
月によって異なるが、だいたい学期が始まってからは、毎月AUD500(寮費抜き)の出費がある。(ただ、最初の二か月間は、生活必需品を買いそろえたため、月AUD1000を超えていたと思う。)基本的な支出要素は食費である。オーストラリアの外食の平均価格はAUD15ドルから20ドル。留学中は、現地のカフェやレストランを積極的に利用していたため、外食を控えれば、1ヶ月の生活費をAUD250-350程度まで抑えることは可能である。(AUD1ドル=約73円)
住居:寮について
CAMPBELL HALLという、大学のキャンパス内にある寮に住んでいた。大学敷地内の寮にはresidential village(キッチンバストイレ共用)とurban community(キッチンバストイレ付)の二つのタイプがあり、私はurban communityの方を選んだ。家賃は、月約AUD1300。寮内には、ランドリールームのほかに、common room と呼ばれる共有スペースが各階ごとに設置されており、音楽ルーム、ゲームルームなどがある。また、寮にはRA(resident supporter)と呼ばれる寮生の生活を支える学生メンバーが一緒に住んでいて、寮内の交流のために様々なイベントを計画してくれた。また毎週月曜日には、フリーディナーがまかなわれ、週に一度、必ずほかの寮生たちと交流できる機会がある。
その他、大学での活動や利用できるサービス
- Japanese club
- Japanese clubは、私が所属している学生団体の一つ。前述したとおり、Monash大学には日本人学生が少ないため、会員のほとんどは外国人学生だった。活動としては、週に2回、「会話」と呼ばれる日本語と英語で行われるミーティングがある。そのほかにも、折り紙や、ラーメン、おにぎり、カラオケなど、日本文化や食べ物を体験するイベントが月に一度おこなわれていた。
- English Connect
- English Connectとは、おもにMonash大学の教育学部の学生によって運営されている英語のサポートサービスである。Essayの添削や、英会話クラス、academic skill workshopなどが、すべて無料で提供される。留学中は、このサポートサービスに大変お世話になった。ワークショップでは、academic grammarやacademic email、academic essayの書き方のコツなどが学べ、大学の授業についていくうえで、とても役に立った。
後輩へのアドバイス
留学前に、日本について少し説明できるようになっていると、会話のトピックになります。また、始めのころは特に、英語力以外のスキル(趣味など)があると、友人の輪を広げやすくなります。私は、一年間の留学を終えた現在、オーストラリアだけではなく、チリ、カナダ、アメリカ、マレーシア、中国、台湾、タイ、インドネシア、フィジー、韓国、シンガポール、イギリス、オランダ、スイス、フィンランド、イタリア、インド、スリランカ、イラン、トルコ…etcに友人がいます。次にオーストラリアのモナシュ大学に留学して、世界中に友達を作る最高のチャンスをつかむのは、あなたです!