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2022年6月16日(木)SPIRITのInternet Explorerサポート終了について

2022年6月16日にMicrosoft社によるInternet Explorerのサポートが終了しました。
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立教大学 教育活動特別賞受賞者の紹介(全カリニュースレターNo.49より)

全学共通カリキュラム
現代社会と観光
担当:丸山 宗志 兼任講師

授業内容

 2019年度・春学期に担当しました全学共通科目総合系科目「現代社会と観光」は、現代社会に広く浸透した「観光現象」や、その波を受け入れてきた「地域」に関わる基本的理解を目指す「観光学」の入門講義です。この授業では、観光の基礎を理解するとともに、実際に観光が行われる「地域」の形成過程や産業構造と観光産業との関わりを考えることによって、現代社会における観光の役割や意義について学ぶことを目標としました。授業担当にあたりアクティブラーニングの導入も視野に入れましたが、200名程度の履修者数ではグループワークやディスカッションの統率が難しいと考えたため、座学による講義形式を基調として実施しました。

教育方法の工夫に関する取組み 

 授業実践において工夫した点は大きく分けて以下の3点です。
①授業の構造(時間の使い方)
 本授業では、各回100分の授業時間を複数のセクションに区切ってそれぞれに変化を付け、なるべく授業進行が単調にならないよう配慮しました。各回の構成は扱うテーマに合わせて変動しますが、おおよそのパターンは下記の通りです。授業冒頭のあいさつに続く「地域紹介」はアイスブレイクの役割も兼ねており、担当者が撮影した景観写真によって講義スライドをスタートさせ、「場所」に対する関心を促しながら写真から読み取ることのできる地域の特色について紹介します。また授業内課題は、当日のテーマに関連する検討課題について各自がリアクションペーパーに整理することによって、講義本編の理解に備える狙いがあります。

 あいさつ・地域紹介(10分) ➡ 前回のまとめ(10分) ➡ 本日のテーマ紹介(5分) ➡ 授業内課題(15分) ➡ 講義本編(60分)

②映像資料の活用とタイミング
 本授業では一貫して、映像資料をとおして観光現象を可視化することを心掛けました。映像資料といえば長きにわたる観光学研究科の院生時代に蓄積してきた録画アーカイブがいくらでも登板可能な状態でしたが、長時間の映像資料は学生の睡眠を誘導する恐れがあると考え、一部を抜粋して編集したものやYoutube等の短時間のものを使用して、講義スライドによる解説との「切り替え」を意識しました。さらに講義資料の作成時には、映像資料を使用する「タイミング」に注意しました。例えば、講義本編60分をさらに2~3つの小さなセクションに区切り、各セクションに 関連する短い映像資料を一定間隔で配置させるなど、講義スライドと映像資料との往復によって内容説明にリズムを作り、受講生が集中力を保つことができるよう工夫しました。

  ➡ 講義本編①(1 5分)+映像資料①( 3 分) ➡ 講義本編②(1 5分)+映像資料②( 3 分) …

③学期中のアップデート
 授業内課題のリアクションペーパーには授業内容に関する質問はもちろん、授業方法についての指摘や要望も自由に受け付けていました。例えば、スライドの切り替え速度や1スライドあたりの文字数など授業進行に改善が必要となれば、可能な限り次回以降に反映させ、授業内容に関わる質問に対しては次回の「前回のまとめ」の時間に解説しました。毎回キャッチボールのような感覚で授業方法のアップデートと質疑応答を繰り返した点は、学生による主体的な受講姿勢や総合的な満足度につながったのではないかと思っています。
 大学院を修了したばかりの私にとって、今回の授業担当は学生と一緒に授業を組み立てていく貴重な経験だったように思います。1年次をはじめとした初学者の受講生に向けて「どのように伝えれば観光を学ぶことへの興味・関心を引き出せるのか」を試行錯誤しながら実践することができました。今回の受賞を励みに、今後とも初心を忘れることのないよう教育活動に取り組んでいく所存です。

全カリニュースレターNo.49はこちら

授業概要(2019年度シラバスより)

授業の目標

地域で展開する観光現象の特色への理解をとおして,現代社会における観光の役割や意義について学ぶ。

授業の内容

本講義では,観光に関する基礎的内容を学ぶとともに,とくに観光現象が展開する「地域」を対象として,いかにして観光が地域の形成過程や産業構造に関わっているのか,国内外の事例を参照しながら理解する。